さよなら、またいつか。

鳥羽の駅前には大きな鳥居がある。
この道がどこへ続くのか、わたしたちは確かめることをしなかった。
地図の上で見ると、駅のこちら側には賑わう場所があるようなのだが、
時間と気持ちの余裕がなかった。
時間について言えば、鳥羽駅までホテルのバスが迎えに来てくれるのだが、
30分に1本と時間がきちんと決まっていてうっかり逃すとホテルに帰れなくなってしまう。
夕方になるとタクシーもいなくなると聞いていたので、
わたしたちは、迎えのバスの時間に合わせて遊んでいた。

おやつ、ということにして、鳥羽の駅前にある店で海の旨いものを頂くことにしていた。
海女さんの採って来た海の幸を出す店が連なった長屋。
さざえ、蛤、焼き牡蠣、伊勢海老、友はレモンサワー、わたしは生ビールと頂く。
お腹いっぱいにはしない。
旨いものを少しずつ、ここへ来たという証に。

そしてわたしたちは、夕暮れの海辺を歩こう、という次の目的の為に陽の落ちる前に迎えのバスに乗った。
小高い場所に建つホテルから坂道を下りて行くと人気の無い砂浜がある。

うろこ雲なのか、羊雲なのか。
その向こうに丸い月。
なにもかも、この瞬間だけの景色だった。

東京で会っていると話すことが尽きず、いつまででも話し続けられるのではないかと思いながら明日もあるからと別れるのだけれど、旅は眠る寸前まで話し続けて眼が覚めるとまた続きを話すことができるので心が満たされる気がする。
なにをそんなに話すのか、と思うけれど。

最後の日も、バスと電車を乗り継いで。

このベンチも美しい。

再び伊勢市駅まで行き、もう一度外宮をお参りして、バスに乗っておはらい町へ向かった。
内宮よりも人が多い。
おかげ横丁に至っては、もうなにを見れば良いのかもわからない。

五十鈴川沿いを歩く。
橋の上に傘、良い眺めだ。

堪らなく好きな石塀。

店構えの素敵な「すし久」で手こね寿しを頂く。
酢飯が旨い。

明治2年1869年に建てられたのだとか。
江戸が終わったばかりのあの頃から、と思うと興奮する。

ここにも美しい建物が多く連なる。

この丸石の塀は素晴らしい。

このお屋敷の中をちょっと拝見したかった。

五十鈴川の流れ。

白鷺が。

撮っています。

帰り間際に宇治橋で名残惜しむ。

伊勢市駅へ向かうバスの中で眠気に負けた。
撮っておいたよ、と友。
宇治山田駅、こんなに美しいと知っていたら立ち寄りたかった。

安心の友との旅は捉えきれないほどの美しい風景の中で終わった。
さて、次はどこへ行こうか。

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