その作品、その言葉から、たくさんのことを学んだ|相原くんの「これ、読んでみる?」54


紹介本:『森田芳光組』(著者:森田芳光 2003年刊行)

2018年11月3日、池袋の新文芸坐へ、「森田芳光監督・特集上映」へ行ってきた。
8ミリ映画『ライブイン茅ケ崎』、劇場用映画デビュー作『の・ようなもの』の2本を(映画館でははじめて)観ることができた。劇場では、偶然、脚本家の筒井ともみさんがいらっしゃっていて、ロビーでお話をした。筒井さんは、森田監督と『それから』、『海猫』の脚本を書かれている。
生前の森田監督とは、おそらく『未来の想い出』のロケで私が働いていたビルに撮影隊が来られ、エレベーターから出てきた監督を見た!時と、松田優作さんが監督をされた『ア・ホーマンス』の試写の時、少し後ろに座っていられた森田監督を見た!時の2回だけ。お話することはできなかったが、その作品、取材やインタビューで答える時の発言(言葉)、にはとても影響を受けたと思う。ラジオ番組も持っていて、毎週、楽しみに聞いていた。

この『森田芳光組』という本の帯に「〈天才〉はひとりでは生まれない。撮影所という“家”を持たぬ映画監督。財産は“信頼できる人たち”だった」と書いてある。
出版界で働く自分としては、働く分野は異なるが、「どうやって人と対峙していけばいいのか」「個性と個性がぶつかり合うのではなく、共に良くなっていくことはできないか」「人との出会い方、学ぶということ」等、たくさんの貴重な経験が語られている。
今でも、迷ったり、進み方がわからなくなるとこの本を読み直し、自分の歩き方を思考している。

新文芸坐の特集上映では、一作ごとに、聞き手をライムスターの宇多丸さんがおこない、
森田監督の奥様、そして森田映画のプロデューサーの三沢和子さんが、じっくり作品について語る。また新文芸坐へ行こうと思っている。

*次回からは、隔週の更新とさせていただきます。










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カタヨリ荘

相原 透(アイハラ トオル) 東京生まれ。20余年、都内書店勤務。その後、出版社に転職。 週刊朝日、IN・POCKET(講談社)、銀座百点、公募ガイド 等  雑誌に書評、著者取材・原稿、寄稿多数。 講談社文庫『光二郎 分解日記 相棒は浪人生』(著者:大山淳子 2017年刊行)の解説を書く。 『カタヨリ荘』の住人になれて嬉しくて仕方がない毎日。 好きな作家:池澤夏樹、沢木耕太郎、桜木紫乃、伊吹有喜、大山淳子、柚月裕子