『酒、煙草、新宿、そして・・音楽』

紹介本:『新宿の片隅で』(著者:シオン シンコーミュージック 1992年刊行)

26年前の本だが、この本は最近、出会った! 会社が銀座から神保町に引っ越しをし
て、昼休みは古書店巡り。シナリオや映画監督、俳優のエッセイばかり集めている古書
店へよく行く。そこで棚にあったのが、ミュージシャン、シオンの著作『新宿の片隅
で』。東海ラジオで放送されていたものをベースに、というか、ラジオの”語り”をそ
のまま載せている本だけど、妙にいい感じで、珈琲飲みながら読んでいて、やがてビー
ルを飲みながら読んでいる、に変わって、最後はウィスキー飲みながら読んでいるにな
ってしまうような・・・そんな本。心地よいリズムでシオンの”語り”が進んでいく。
当時、シオンは新宿でアルバイトしながら、音楽活動を続けていて、もう本当によ
く酒を呑み、煙草を吸い、お金が無く、いい女に恋をして・・・そして曲を作っていた
ようだ。

この本には、シオンが語る”たくさんの好きなもの””気になること”が書かれている。
《サ店の話、金で買えないもの、歯医者、惚れた女のこと、映画『アンクル・ジョー』、
ニューヨーク・ドールズ、近所の公園、ドラマ『傷だらけの天使』、喧嘩、結婚、雨、
「SORRY BABY」、アナーキー、ショーケンに会いたい、相談ごと、自由、残高1782円、
「12月」、ルースターズ、子供の頃、本当にありがとう・・・・》

何の当ても無く、ただ東京へ出ていて、働きながら、生活しながら、曲を作り、ライヴ
をして、いい時も、そうでない時もあったかもしれないけど、今もシオンは音楽を続け
ている。曲を作り、アルバムを作り、日比谷の野音を満員にする。すごいじゃないか!

101号室の利重監督の作品、『エレファントソング』、ドラマ『私立探偵・濱マイクシリーズ』の最終回にもシオンは役者として出演。音楽は203号室の今野登茂子さん。
劇中で歌われる、少年院の歌は、どうやって作ったの? 今度 教えてください!

シオンさん、ショーケンに会えたかな?会えるといいね。
古書店で見つけた、自分にとってピカピカの新刊『新宿の片隅で』。
しばらく本と一緒に過ごそうと思っている。










ABOUTこの記事をかいた人

相原 透

相原 透(アイハラ トオル) 東京生まれ。20余年、都内書店勤務。その後、出版社に転職。 週刊朝日、IN・POCKET(講談社)、銀座百点、公募ガイド 等  雑誌に書評、著者取材・原稿、寄稿多数。 講談社文庫『光二郎 分解日記 相棒は浪人生』(著者:大山淳子 2017年刊行)の解説を書く。 『カタヨリ荘』の住人になれて嬉しくて仕方がない毎日。 好きな作家:池澤夏樹、沢木耕太郎、桜木紫乃、伊吹有喜、大山淳子、柚月裕子